2016年(平成28年)1月11日(月曜日)・雑記「水素水は体に良いのか?」
2016年(平成28年)1月11日(月曜日)・雑記「水素水は体に良いのか?」
タイトル:「水素水は体に良いのか?」
サブタイトル:水素水は本当に体に良い効果、効用があるのか?という疑問にお答えします。
いま世間では活性酸素を除去するので身体に良いと話題になっているものがある。
そう、水素水である。
今回はこの水素水が本当に体に良いものなのか科学的に検証していきたいと思う。
人間のおならにマッチに火を近づけると炎がボッと燃える。
これはおならに水素が含まれているからである。
要するに、人間は体内で水素を生成する能力を有しているのである。
人間の体内の大腸の結腸(*1)で水素は99%以上生成されている。
*1:結腸(けっちょう)とは大腸の一部。
盲腸から続いて始り直腸にいたる。
腹腔の中で額縁状に位置し,上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸の4部分から成る。
おならの臭いも硫化水素で水素である。
では、なぜ体に良いとされる水素がオナラとして体外に排出されるのか?
身体に本当に良いものなら体内に水素は吸収されるはずではないか?
と考えるのが自然であり妥当だと思います。
人間は腸に貯まった余分な水素を1日平均5回から20回放屁している。
その総量は0.5リットルから1.5リットルであるとwikipediaのおなら、オナラの項に記載されている。
出典:おなら、オナラ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%81
すでに体内で余り余っている水素をさらに水素を水素水で摂取する必要があるのか疑問である。
水素水に使われている水素を発生させる鉱石はマグネシウムを利用している。
水素水にちゃんと水素が含まれて、
その水素がちゃんと体内に届くと仮定すると、
マグネシウム(Mg)と水(H2O)は化学反応を起こし、水素と水酸化マグネシウムが生成される。
化学式:2H2O+Mg →H2+Mg(OH)2
注意:中学の化学実験で習ったと思うが、マグネシウムと水が化学反応を起こすには2V程度の電圧が必要である。
要するに、電圧を掛けない、電圧を与えない、電気を使わない水素水ポットはまがい物である。
化学的に電気を使用しない水素水ポットは水素が発生したとしても注ぎ口が開いているので水素はすぐに空気中に放出される。
良い水素水生成器の見分け方:その1
「その水素水生成器は電気を使いますか?」
〇電気を使う
×電気を使わない ←水素水ビジネスの詐欺商品です
電気を使わずに2V程度の電気を水素水ポットで作り出せる仕組みなら、
水素水発生器ではなく発電機を売るべきだろう。
水と鉱石と謎の発電装置によって2Vの電気が作り出せる科学でノーベル賞が取れます。
なぜ新しい発電技術の特許を取らないで、水素水ポットを売っているのでしょう?
雑学:
水素(*2)は軽い気体なので昔は気球、飛行船に使われていたが、
水素はおならの屁にマッチを近づけたら燃えるように燃えやすい性質の物質なので現在は使われていない。
現在の気球や飛行船はヘリウム(*3)が使用されている。
*2、*3:水素、ヘリウムについて
今いる宇宙(太陽系)で最初にできた物質は水素です。
水素は原子核1に対して電子が1という自然界で最も単純に存在する物質である。
水素に物凄い圧力と熱をかけて核融合したものがヘリウムです。
現在も太陽の内部では水素からヘリウムが生み出されています。
ヘリウムから炭素。炭素から珪素(ケイ素)、酸素などの他の物質が生まれています。
それらの原子同士がぶつかってさらにいろいろな安定した物質が作り出されました。
それが世の中にある目に見える物体となっています。
水素水は昔のマグネシウムブーム(*4)の源流を組むネットワークビジネスです。
マグネシウムブームで培ったビジネス形態、マグネシウム加工技術を使用している。
*4:硫酸マグネシウムを利用したお風呂に入れると美容、美肌効果があると謳う商品。
磁気ネックレスはゲルマニウム(ゲルマチタンチタニウム)とはまた別物。
当初は、美容グッズ、美肌グッズとして売っていたが、途中から方向転換してダイエット効果があると謳い文句を変えて消えていった商材。
なぜここまで日本に水素水ブームが広まったか?
それはスポーツクラブ、フィットネスクラブなどBtoBビジネスで、
水素水ビジネスの主戦場は商用のWin-Winの関係が容易に成立してしまったからだ。
業務用の水素水製造機は150万円ほどであるが、
リース契約を結ぶことでスポーツクラブ、フィットネスクラブなどの会社はコストが掛からない。
そして、クラブ利用者に対して月額1000円程度の利用料の上乗せが出来ることが大きかった。
スポーツクラブ、フィットネスクラブは施設の最大収容人数が決まっており、
上限より利益を上げることが難しく、
上限を超えた場合、利益のかさ上げはロッカーの定期貸し出しや売店での販売促進くらいしかなかった。
そこに月1000円のコンスタントな収入源を得ることが出来るまがい物とは言え、水素水ビジネスと提携することに魅力を感じたのである。
水素水ビジネスは大手フィットネスクラブ、大手スポーツクラブから広がっていった。
お金持ちが酸素カプセルブームのときのように個人買いを始めた。
そして、流行に早い、情報発信力があるモデル、タレント等が個人利用を始めて、
水素水ビジネスはBtoBからBtoCに移り一般庶民の会話に出てくるようになった。
マグネシウムビジネスのときはBtoCですぐにブームは過ぎたが、
水素水ビジネスは最初に大手企業を取り込んでいるので庶民は疑いを持ちつつ信じるしかなかった。
そして、Webサイトで「水素水 評価」で検索すると、
アフィリエイトサイト(*5)が表示されるが、そのHPがアフィリエイトサイトだと気付かない主婦が口コミで広げていってしまった。
*5 :アフィリエイトサイトとは水素水購入サイトに誘導して購入されるとその対価が紹介者に支払われるという仕組み。
親と子の関係しかなく子の子が存在しないのでねずみ講ではないネットワークビジネスの1種。
水素水ビジネスはねずみ講のネットワークビジネスとアフィリエイト目的のプロブロガーによって広まり、
大手家電メーカーのPanasonicも水素水ビジネスに参入している。
Panasonicも水素水は活性酸素を除去するので体に良いとしているが、
体に良いとされる論文は存在しない。
体に悪いと否定する論文も存在しないので消費者庁は水素水ビジネスには警鐘を鳴らせていないのが現状である。
水とマグネシウムで発生する水素と水酸化マグネシウムの水酸化マグネシウムは必須ミネラルなので体に良いが、
過剰摂取すると水酸化マグネシウムは下剤で便秘薬として利用されているもので下痢、嘔吐を引き起こす毒となる。
良い水素水生成器の見分け方:その2
「その水素水生成器に水酸化マグネシウム除去機能は付いていますか?」
〇マグネシウム除去機能がある
×マグネシウムを除去する仕組みがない ←この水素水生成器は詐欺商品です
要するに、大量に水素水が生成出来る装置であるなら、
同時に大量の水酸化マグネシウムが発生しているわけです。
なのに水酸化マグネシウムを除去する機構がないのはおかしい。
さらに言うと、吐き気や嘔吐、下痢にならないのは水酸化マグネシウムがそれほど発生していない=水素はそれほど発生していないということになります。
良い水素水生成器の見分け方:その3
「その水素水生成器に使用されている鉱物は何ですか?」
×水酸化マグネシウム ←水酸化マグネシウムでは大量の水素は発生しない
中学の理科の授業では水素製造方法として金属に酸を掛けて水素を発生させる理科実験をする。
良い水素水生成器の見分け方:その4
「その水素生成器の水素生成能力は何0.XXXml/分ですか?」
毎分であり毎時ではないことに注意!
人体で自然生成される水素は0.24ml/分から1.6ml/分だそうです。
体内の水素蓄積量は0.06mlから29mlだったそうです。
要するに体内水素生成能力が低い人でも2時間で体内蓄積量の最大値に達する。
水素生成能力が高い人だと許容収納容量を18分でマックスになる。
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一般人がわざわざいろんな水素水を1台15万円くらいする高額商品を買って、
わざわざ無料で商品レビューしてくれると思いますか?
水素水は誇大広告で詐欺に近いものがある。
しかし、詐欺ではない商品もある。
これが詐欺でない商品だ。
というのは詐欺師の典型的パターンです。
詐欺商品は実際に存在する。けど、これは違うと言うのです。
悪徳商法の典型的パターンで、悪徳商法は30年ごとに同じ販売方法で詐欺を働きます。
大手出版社の雑誌に載っているから安心?
お金を出せば札束風呂に入った如何にも胡散臭い幸福を呼ぶブレスレットでも有名新聞、ファッション誌、写真週刊誌、週刊誌に電車の提灯広告ですら載せられるのです。
大手飲料水メーカーもg(グラム)ではなくmg(ミリグラム)でさも健康と謳っています。
グラム表記なら1gも入っていません。
それならサプリメントを取ってた方がマシです。
砂糖水にちょっとの栄養素が入っていても多くの毒の中に1滴の薬が入っているようなもの。
それなら飲まない方がマシです。
ダイエット食品もありますが、ダイエットしたければ食べなければ1番痩せます。
食べて痩せれると思わせるのがダイエット食品のマーケティングの罠です。
栄養が少ないのでいっぱい食べても良いというが、それをいっぱい食べたら元も子もありません。
さらに最悪なのは食べた後にダイエット食品を食べること。
通常より栄養を取っています。
食べて痩せられるわけがありません。
食べて痩せるダイエット食品関連は全て痩せません。
食べているんだから痩せるわけがありません。
痩せるには食べないことが1番です。
食べるから太る。
それがダイエット食品だからと言って同じことです。
脱線しましたが、市販のコンビニで売られているアルミパウチ型の水素水の水素保有量は1.6ppmでした。
ppm(*6)ってどんな単位なんでしょう?
*6:ppmとはparts per millionの略で100万分の1を意味する割合の単位。
質問:
300mlと500mlの4重アルミパウチ型水素水が同じppmだとしたらどちらの方が水素保有量は多いと言えるのでしょう?
ppmは現在ではmg/Lの表記が使われるのが一般的だが、
悪徳商法では消費者を戸惑わせるのが目的なのでppm表記を使っているのでしょう。
答え:
300mlの水素水のうち1.6ppmは1.6%が水素という意味なので、
4.8mlの水素が含まれている。
500mlでは8mlの水素が含まれている。
回答:
500mlの方が水素量は多い。
体内の最大水素蓄積量は29mlだったので1日300ml飲料水素水で6本(1日1.8L)
500ml飲料水で4本(1日2L)飲むと摂取量としては満たされるが、
人間の体内では毎分0.24ml/分から1.6ml/分なので、
1時間もすると14.4mlは生成されるのでわざわざ水素水を経口摂取する必要はないという結論に達した。
結論:
水素は体内の腸の結腸で自然生成されるので自然分泌分で十分である。
水素水をわざわざ対外摂取するのは不要で、
逆に水酸化マグネシウムを多量に摂取する危険性の方が危ない。
世界に通用する大手家電メーカーのパナソニックがこんな胡散臭い商材に手を出したことを残念に思う。
還元水素水生成器って何を還元するのだろう?
高濃度水素水生成器、高濃度水素水サーバー。
何をもって高濃度と謳っているのだろう?
他社の水素水スティックは笑うしかない。
高濃度水素生成器サーバーは1ppmで1Lで1mlの水素を含む。
パウチタイプの水素水は充填時といえども500mlで1.6ppmなので3.2ppmなので、
家庭用サーバーだと3倍飲まないといけない。
水を飲みすぎると水毒病になる。
水を飲みすぎることは脱水症状と同じくらい危険である。
水中毒になると低ナトリウム血症状になる。
水素水が違う意味のデトックスになっていないか注意してしまう。
水素水を飲んで便秘が解消したとしたらそれは水素の力ではなく水酸化マグネシウムによる副作用かも知れない。
あとがき:編集後記
水素水は水素イオンが酸素と結合しようとするので、
一時期、有名人が酸素カプセルに入って体内に大量の酸素を取り込もうとしていた健康方法と真逆のことをしようとしていることを理解しているのだろうか?
水素水ビジネスの方の言い分だと、酸素カプセルに入っている人は早く老化するということになるがどうなんでしょう。
酸素カプセル業者の反撃を期待していますが、
酸素カプセルビジネスもネットワークビジネスなので胴元は同じ販売元ということで自分が真逆の商品を売っていることには無関心なのかも知れません。
水素が人体の老化の原因とされる活性酸素を除去するなら、
オナラをしまくっている芸人のダウンタウンの浜ちゃんは腸健康(*7)ということですね。
ご清聴ありがとうございます。
-以上-
*7:超健康と腸健康を掛けているはてな(*8)を源流とするギャグです。
*8:ggrks